ファイルの共有は、チームの作業において重要な要素です。しかし、知的財産、財務記録、顧客情報など、機密性の高いビジネス データを扱う場合は、セキュリティを最優先する必要があります。暗号化を行わない場合、企業は次のようなリスクにさらされます。
- データ漏洩による経済的損失
- 企業をリスクにさらすコンプライアンス違反
- 回復が難しい評判の失墜
そこで、Dropbox なら暗号化ファイル共有を簡単に行えます。組み込みのセキュリティ、安全なアクセス制御、リアルタイムの追跡により、チームがリモートでも、ハイブリッドでも、世界中に分散していても、ファイルを厳重に保護しながら、シンプルな共同作業を実現できます。
どのような仕組みなのでしょうか?Dropbox がワークフローを妨げることなく、シンプルな暗号化ファイル共有をどのように実現しているかについてお読みください。

暗号化せずにファイルを共有するリスクとは
当然のことに思われるかもしれませんが、暗号化を行わずにファイルを共有すると、特に相手が社外の人の場合、データ漏洩、コンプライアンス違反、サイバー攻撃につながる可能性があります。しかし、それだけではありません。
暗号化を行わない場合、さまざまな業界で現実にどのような影響が生じる可能性があるかを以下に示します。
- ヘルスケア:暗号化されていない患者記録は HIPAA 違反となり、高額な罰金、訴訟、患者からの信頼喪失につながる可能性があります。一度の違反で、数百万ドルの損害が生じる可能性があります。
- 法務:法律事務所が暗号化されていない機密性の高い訴訟ファイルを共有すると、データ漏洩のリスクが生じ、顧客の信頼を損なう可能性があります。機密情報が漏洩した場合、法的措置が取られる可能性もあります。
- 財務:財務レポートや投資データが漏洩すると、詐欺やインサイダー取引のリスク、さらには重大な規制違反の罰則につながる可能性があります。コンプライアンス違反の場合、罰金が数十億ドルに達することもあります。
これらは、ビジネスの安全性やコンプライアンスを維持できなかった場合に、直面する可能性がある事態の一例に過ぎません。
これは大きな懸念事項ですが、暗号化ファイル共有によって、これらのあらゆるリスクを抑えることができます。また、コンプライアンス対応を容易にし、ビジネス継続性を高め、余計な負担なく会社の信頼を守ることができます。
暗号化によってデータを安全に保護する仕組み
Dropbox は暗号化とその他のセキュリティ機能を使用して、あらゆる段階でファイルを保護しながら、チームでの円滑な共同作業を支えます。いくつか具体例をご紹介しましょう。
- 転送中の暗号化:このタイプの暗号化により、クラウド ストレージでの安全なアップロードと同期が確保されます。転送中の暗号化は、クラウドに転送中のファイルが傍受されるのを防ぎます。
- 保管中の暗号化:このタイプの暗号化は、保存されているファイルを保護します。保管中の暗号化により、Dropbox アカウントに保存されているファイルは暗号化されたままになり、不正アクセスを防止できます。
- アクセス制御と権限:カスタマイズしやすく、きめ細かなロールベースの権限設定により、誰が何を閲覧できるかを簡単に制限できます。これにより、適切な人だけが機密ファイルを閲覧、編集、または共有できるように設定できます。
- 有効期限付きのリンクとパスワード保護:シークレット コードでファイル アクセスをロックしたり、一定期間のみアクセスを許可したりできます。ファイルやリンクに有効期限やパスワードを設定して、共有ファイルにアクセスできるユーザーを簡単に制御できます。
- ファイルの追跡とアクセス ログ:これにより、誰がファイルを閲覧しているかを自動的に把握できます。ログを参照することで、誰がファイルを開いたか、ダウンロードしたか、共有したかをリアルタイムで監視できます。
Dropbox の暗号化ファイル共有とその他のセキュリティ レイヤーにより、こうしたリスクを解消しつつ、コンプライアンス対応を容易にし、ビジネスの継続性を高め、シンプルな方法で評判を守れる環境を実現します。共同作業を妨げることもありません。
ファイルに暗号化レイヤーを追加する方法
Dropbox では、ファイルをエンドツーエンドの暗号化(E2EE)フォルダに保存することで、暗号化による保護をより一層強化でき、安心して共同作業を行えます。
許可されたチーム メンバーだけがチーム アカウント内の機密データにアクセスできるようにするには、次の手順を実行します。
- Dropbox アカウント内の E2EE フォルダにファイルを追加します。このフォルダがない場合は作成します。
- チーム メンバーとアクセス キーを共有します。キーを保持するメンバーだけがファイルを復号化して閲覧できます。
- たとえ傍受されたとしてもデータが不正アクセスから保護されるため、安全に共同作業できます。
標準の暗号化では、保管中と転送中のファイルが保護されますが、E2EE を使用すると、共同作業プロセスの全体を通してファイルが暗号化されたままになります。このため、当社のクラウド ストレージでもアクセスできません。
アカウントで E2EE をぜひお試しください。効率を損なうことなくビジネス データを保護できます。

Dropbox で暗号化されたファイルを共有する方法
データを安全に保護することが、複雑な作業である必要はありません。Dropbox なら、管理コンソールで 1 回クリックするだけで、エンドツーエンドの暗号化(E2EE)を有効にできます。暗号化されたフォルダに保存したファイルは、アクセス権を持つ適切なメンバーのみがアクセスできるため、安心してシームレスな共同作業を行うことができます。
暗号化は最初のステップに過ぎません。チームで作業しながらファイルを保護するための、その他のセキュリティ機能をいくつかご紹介します。
- 権限によりアクセスを制御:ファイルを閲覧、編集、ダウンロードできる人を制限して、適切な人のみ機密データにアクセスできるようにします。ファイル権限設定は、Dropbox アカウントで簡単に使用できます。
- 安全なクラウド ストレージを使用:セキュリティのために作業スピードを低下させる必要はありません。クラウド ストレージを使用すれば、暗号化されたドキュメントをリアルタイムで保存、編集、共同作業できるため、安全性のリスクなしにプロジェクトを進めることができます。
- リンクにパスワードと有効期限を設定して共有:リンク共有機能は、安全かつ効率的に共同作業するのに役立ちます。さらに、リンクにパスワードと有効期限を設定することで、ファイルがずっとアクセス可能な状態にならないよう管理できます。
- ファイル アクティビティの追跡:カスタマイズ可能なファイル アクセス ログと自動バージョン追跡により、誰がファイルにアクセスし、閲覧やダウンロードを行ったかを確認でき、包括的に監視しやすくなります。特定のイベントにアラートを設定することもできます。
セキュリティを高めるために、生産性を犠牲にする必要はありません。Dropbox は、強力な暗号化を直感的な共同作業ツールに組み込んでおり、チームはデータのリスクを心配することなくスマートに作業できます。
Dropbox が、セキュリティを維持しながら無理なく作業効率を高めるために、どのように役立つかをご覧ください。
安全なファイル共同作業に関するよくある質問
暗号化ファイル共有とは、ファイルを他の人と共有する前に暗号化して、許可された人だけがアクセスできるようにする手法です。機密データを保護しながら、チーム メンバー、クライアント、パートナーと共同作業を行いたい企業にとって、重要な仕組みです。
エンドツーエンドの暗号化により、共同作業中に共有ファイルにアクセスできるのは、許可されたユーザーのみに限られます。また、ファイルがエンドツーエンドで暗号化されている場合、ファイルは送信者のデバイスを離れる前に暗号化され、受信者のデバイスに届くまで暗号化されたままになります。つまり、誰かが転送中にファイルを傍受したとしても、復号化されることはありません。
いいえ。暗号化ファイル共有によってワークフローが停滞することはありません。Dropbox は、パフォーマンスに影響を与えない、効率的な暗号化アルゴリズムを使用しています。つまり、スピードや効率を犠牲にすることなく、安全にファイルの共同作業を行うことができます。
はい。Dropbox Transfer は暗号化されています。Dropbox Transfer を通じて転送されるすべてのファイルは、転送時も、保管時も暗号化され、不正アクセスから保護されます。


